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安定捨てリスク…横浜ベイスターズ松家卓弘投手(下)

真相直撃インタビュー「気になるあの人あの話題」

 史上5人目の東大出身プロ野球選手で、6月に念願の1軍初登板を果たした松家卓弘投手(26)。東大文IIに現役合格を果たし、4年生の春には早々と「国際協力銀行」から就職内定を得ていた男はなぜ、保証のないプロの世界に身を投じたのか。いまその決断をどう振り返るのか。(聞き手=夕刊フジ記者・宮脇広久)

 −−真剣にプロ入りを考えたのは

 「高校時代から考えてはいましたが、いかんせん当時は球速が140キロにも届かなかったので、自信が持てなかった。大学へ行ってからプロへ行こうと」

 −−東大在学中、プロへ進む手応えは

 「2年上がいわゆる松坂世代の方々で、東京六大学にも和田さん(早大、現ソフトバンク)、長田さん(慶大、現西武)、多田野さん(立大、現日本ハム)らがいらっしゃって、僕も『目指せないレベルじゃない』と感じました」

松家卓弘(クリックで拡大)

 −−いざプロへ入りたいとなった時、家族は反対したのでは?

 「両親には『あんたの好きにすればいい』と言われたのですが、2人の祖母は『せっかく東大を出たのに』と反対していましたね」

 −−決心は揺るがなかった?

 「人生は1回だけ。いま野球をやらなかったら後悔すると思いました。他人になんと言われようと、人生は結局自己満足できるかどうかじゃないですか? ただ、安定を捨ててリスクを取ったという実感はありました。正直言って、契約書にサインした瞬間は『やっちゃった。もう帰れんぞ』と思いました(笑)」

 −−過去の東大出身選手は、中日の井手峻・チーム運営部長、ソフトバンクの小林至球団取締役ら、フロントに収まっている例が多い。将来は?

 「横浜の選手たちにも『将来、何すんの?』とよく聞かれますが、なんも考えてないというのが本音です」

 −−高学歴の選手の場合、入団時に「現役引退後は親会社に採用する」といった約束が交わされるケースがあると聞くが…?

 「実は、『球団に残れるようにするか?』みたいなことはちょっと言っていただいたのですが、『(その特別条項は)外してください』と言いました。そういう条件で取っていただくのは本意でなかった。僕はプロ野球選手になりたかったのであって、球団に入るのなら、(内定をもらっていた)国際協力銀行の方に入りたかった、という思いもありましたから」

 −−東大時代の友人には一流企業に就職した人が多いのでは?

 「野球部からも毎年1人か2人は省庁に入ります。仲の良い1年上の先輩が農水省、1つ下は財務省にいますね。でも、パイロットになった同級生もいますし、3つ上の先輩は就職したリーマン・ブラザーズが破綻した後、メジャーリーグのパドレスのGMへ手紙を書いて、今年6月に球団職員になりました。みんな結構、自分の好きなことをしているんですよ」

 −−今季推定年俸は630万円。東大出身の同級生と比べて高いとはいえないかも

 「大学時代の友人から『同じくらいだぞ』とか『そろそろ抜くぞ』と言われます。リスクを取った割には、リスクプレミアムがないですよね(笑)。もっと頑張らないと」

 −−後悔はない?

 「仮に1軍に上がれずに終わっていたとしても、プロに行くという判断に間違いはなかったと思うんです。安定のない仕事ではあるけれど、自分さえしっかりしていれば、不安定の中にも安定を見いだせると思う。そこでびびっているようでは、どんな仕事をやってもモノにはならないと思いますから」

 −−一般企業に就職した友人の反応は

 「『まだ入社して数年しかたっていないけれど、サラリーマンは先が見えてしまう』と言っています。プロの世界は1日1日が勝負。『おまえ、楽しそうやな』とよく言われますよ」

 充実感あふれる笑顔を見せた松家。4試合登板0勝0敗という成績を残し、6月28日に再び2軍降格となったが、今度は1軍初勝利、その先へ向けて、東大出身選手の挑戦は続く。 

 ■渡部建(わたべ・けん)お笑いコンビ、アンジャッシュ(相方は児嶋一哉)のメンバー。1972年、東京都八王子出身。趣味・特技は夜景鑑賞士3級、食べ歩きなど。テレビのレギュラー番組多数。ラジオではJ−WAVE「PLATOn」で単独ナビゲーターを務める。7月27日に初の書き下ろし小説「エスケープ」が幻冬舎から発売される。

ZAKZAK 2009/07/03

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