巨人・山口俊の酒癖悪評 先輩に「おまえ誰だよ」で一触即発ムード、酔って病院で大立ち回りの波紋

前日の17日には九州北部豪雨義援金を募る活動に参加していた山口俊(左)だったが…

 都内で酒を飲んで右手甲を負傷し、診察を受けにいった病院で警備員に暴行をはたらいたとして、18日の中日戦(ナゴヤドーム)の先発登板を急きょ回避した巨人の山口俊投手(30)。“爆買い補強”の目玉として昨オフ、横浜DeNAから推定3年総額10億円の大型契約で加入したが、開幕から故障で出遅れ、先月ようやく戦列に加わったばかりだった。実働わずか1カ月で今度は私生活でのお騒がせ。以前から酒席での悪評紛々だったことが夕刊フジの取材で明らかになった。 (笹森倫)

 巨人のドタバタぶりが伝わってくる。予告先発投手が山口俊から高木勇に変更されることが中日側に伝えられたのは、当日の練習前。理由は肩故障の再発かと憶測が流れたが、真相は想像を絶するものだった。

 山口俊の前回登板は9日。阪神戦(甲子園)に先発し、5回6失点でKOされた。一夜明けた10日、先発調整のルーティンとしてベンチ入りを免除され、試合途中で帰路に就いた。

 その夜は自身30回目の誕生日前夜でもあったことから、羽根を伸ばしたのか。球団によると、トラブルが起きたのは翌11日未明。都内飲食店で利き手である右手甲に裂傷を負い、酔っ払った状態で向かった同目黒区内の病院で扉を壊した上、男性警備員を負傷させた疑いがあるという。

 警視庁によると、巨人が発表した内容と同様のトラブルに関して、病院側から器物破損、警備員からは傷害の疑いでそれぞれ被害届が出され、受理されている。ただ後者については、「双方の言い分に大きな食い違いがある」との情報もある。

 球団は事実関係が明らかになるまで山口俊の出場を自粛させる方針。この日の出場登録抹消は見送られたが、今後は捜査への対応を求められる。

 球団関係者は「これからどうなるにせよ、夜の街の酔っ払い同士のもめ事どころか、酔ってもいない相手とトラブルを起こすなんて最悪」とあきれ顔だ。

 ただでさえ、チーム内外でFA右腕に注がれる視線は厳しい。中日との争奪戦の末、エース菅野をしのぐともされる巨額契約で巨人入りしたが、昨季終盤からの右肩違和感が解消されず、今春キャンプは3軍スタート。先発陣の一角を託す期待を裏切られたチームは、球団ワースト13連敗の屈辱を味わった。この責任を負って、昨年オフの補強を主導した堤前GMが6月13日に事実上の更迭。山口俊の1軍初登板は翌14日のことだった。

 ここまで4試合に先発し1勝1敗、防御率6・43。投球内容は右肩下がりで、先発ローテ落ちの危機にあった。まだ巨人の一員として認められる実績も残せていない新参者が、どん底からようやく上昇ムードに入ったチームに不祥事で水を差した。熱心に口説いてくれた前GMに涙ながらに出遅れをわびながら、再び顔に泥を塗った格好だ。自覚が足りないとしか言いようがない。

 一方で、球界各所からは「さもありなん」の声も聞こえてくる。昨季まで所属した古巣DeNA関係者によると、今春のキャンプ中に行われたベイスターズの投手会は、山口俊がいなくなったことで、若手が「今までで一番楽しい」と口をそろえて喜んだという。「俊は大酒飲みで、若手にも大量に飲ませる。今年は平和だった」からだ。

 シーズン中にも粗相があった。古巣時代の同僚らと酒席をともにした際、その同僚が連れてきた選手に対して、山口俊は自分よりも目上なのに「おまえ誰だよ?」などと絡み酒。一触即発ムードになったという。

 酒癖の悪さはそう簡単には変わらない。巨人がV奪回のために大枚をはたいた買い物は、名門の看板を汚すとんでもない厄介者だったのか。

 山口俊に代わり、急きょ先発した高木勇は5回途中2失点KO。チームの連勝は4で止まった。ベンチの士気を乱された高橋監督は「球団が発表した以上のことは分かりません。詳しいことは分からないので、どうこう言えることはないです」と辟易。先発ローテに再び頭を悩ますことになった。

 山口俊は世渡りがうまいタイプではない。2日のDeNA戦(東京ドーム)初先発では古巣のファンから強烈なブーイングを浴びた。退路を断って渡った新天地は、球界で最も不祥事へのアレルギーが強い体質。移籍早々に失った信頼を取り戻そうにも、みそぎのマウンドは険しい道のりの先になりそうだ。