メジャー経験監督時代へ!日本プロ野球どう変わるか 先発5人ローテ、2番に強打者、8番・投手…

高津臣吾2軍監督

 日本野球が激変するかもしれない。ヤクルト・真中満監督(46)が今季限りで辞任することになり、後任として高津臣吾2軍監督(48)の昇格が有力視されている。これまでに54人の日本人がメジャーリーグでプレーしたが、そのうちNPB(日本野球機構)12球団の監督になったのは、まだ1人もいない。今オフには高津2軍監督だけでなく、今季限りで現役を引退するロッテ・井口資仁内野手(42)ら、最大で一挙6人の“元日本人メジャーリーガー監督”が誕生する可能性がある。(塚沢健太郎)

 真中監督が最下位低迷の責任を取り今季限り辞任するヤクルトの球団関係者は、“次期監督像”について「堀澄也前オーナー(6月に根岸孝成オーナーと交代)は『監督になる人には2軍監督を経験させる』という方針で、真中監督も2軍監督をへて就任した経緯がある」と語る。

 高津2軍監督はBCリーグ新潟の監督として、2012年に“独立リーグ日本一”に輝いた実績があり、昨オフに1軍投手コーチから2軍監督に配置転換。別の関係者は「『独立リーグの監督とは違うところもあるから、しっかり勉強してこい』と言い含められている。まだ1年しか2軍監督をやっていないことが気にはなるけど…」と、もともと次期監督を前提に修業として現職を与えられていると明かす。

 しかし元メジャーリーガーで来季監督になるのは、ホワイトソックス、メッツで救援投手として活躍した高津2軍監督だけではなさそうだ。

 伊東勤監督が今季限りでの辞任を表明したロッテは、05年にホワイトソックスで世界一に貢献した井口が次期監督の最有力候補。

 オリックスは、06年にカージナルス、08年にもフィリーズで世界一になった田口壮2軍監督(48)が就任2年目。昨季最下位、今季も4位(21日現在、以下同)に低迷している福良淳一監督の後任として、満を持している格好だ。

 そして、ここにきて楽天の“ポスト梨田”として急浮上しているのが、メッツ、ロッキーズ、アストロズでプレーした松井稼頭央外野手(41)だ。ある球団関係者は「将来の指導者として、三木谷オーナーやフロントの評価が高い」と明かす。

 就任2年目の梨田昌孝監督はソフトバンクと激烈なマッチレースを展開してきたが、ここにきて6連敗を喫し、首位に6・5ゲーム差と離された。逆に3位西武には1・5ゲーム差に迫られ尻に火がついている。

 セ・リーグ3位のDeNAが、Bクラスに転落しクライマックスシリーズ出場を逃すようなことがあれば、2年契約2年目のアレックス・ラミレス監督の去就も微妙。マリナーズで活躍した大魔神こと佐々木主浩氏(49)が後任候補に挙がる。近年は中央競馬の馬主としての登場回数が多いが、古巣を思う情熱は衰えていない。

 忘れてならないのが、松井秀喜氏(43)だ。巨人は常に優勝を義務づけられており、就任2年目で現在4位の高橋由伸監督(42)の去就は予断を許さない。球団側の松井待望論は根強く、本人さえ首をタテに振れば、すぐにでも監督就任となるだろう。

 元メジャーリーガー監督には“ならでは”の采配が期待できそうだ。

 これまでヤクルトの中継ぎ投手は、早い回にブルペンで一度肩を作っていたが、高津氏が1軍投手コーチに就任すると、自身が経験した“メジャー式”に変更。負担を軽減するために、登板する投手だけが直前にブルペンで投球練習をするスタイルに変え「これをやっているのは(日本では)ウチだけ」と胸を張っていた。

 メジャーといえば、先発投手は5人ローテーションで中4日が常識。週に1回投げるのが定着している日本のローテーションより登板間隔が短い。

 その代わり、メジャーの先発投手は必ず、100球前後で降板し、1試合あたりの投球数は厳しく制限されている。どちらが投手の体調維持に優れているかは緒論あるところ。しかし、メジャーの方が先発ローテに入ることが難しく、契約も格段に高額になっている。

 5人ローテは、観戦に訪れたファンにとっても、“谷間”と呼ばれるような中途半端な先発投手をみせられる“リスク”が減るので、ファンサービスとしてはいいという意見もある。日本に合うかどうかの判断は、メジャーを経験した日本人監督ならではの感覚もあるだろう。

 攻撃では最近のメジャーでは2番に強打者を置くケースが多い。また、カブスのマドン監督が導入し、今季DeNAのラミレス監督も採用している「8番・投手」など、メジャー流が次々取り入れられる可能性がある。

 来季、果たして元日本人メジャーリーガー監督は何人誕生し、どんな采配を振るうのか。

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