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“米大リーグで新ルール導入→翌年日本も追従”の慣例をやめろ!

 米大リーグ機構(MLB)が新ルールの導入を大リーグ選手会に提案している。「敬遠四球は実際に4球投げなくても意思表示をすれば打者を一塁へ歩かせられる」。さらには「ストライクゾーンの下限を膝蓋骨の下から膝上に変更(約5センチ高くする)」というもの。

 選手会が合意すれば今季から導入されるというが、今度こそ、“米大リーグに導入された新ルールは、必ず翌年日本プロ野球にも採用される”という慣例はやめるべきだ。

 MLBの狙いは試合時間の短縮と、打者が積極的に安打を狙うことを促すことだという。だが、ストライクゾーンを狭めることは四球を増やすリスクも伴う。

 マーリンズのイチローは「それ(敬遠四球)も野球の一部で、変えるべきではない。なぜなら敬遠で苦しむ投手もいるから」「本塁打でベースを一周しなくてもいいという理屈にもなる」と異論を唱えている。

 確かに巨人、阪神で活躍した小林繁投手(享年57)は緩い投球が苦手で、敬遠でサヨナラ暴投をした。逆に敬遠の球をランニングホームランにしたのが、現役時代の巨人・長嶋茂雄終身名誉監督。その長嶋氏が巨人監督だったとき、目の前で敬遠の球をサヨナラヒットにした阪神・新庄剛志外野手の一打は伝説となっている。

 『地球の裏側にもうひとつの野球があった』というのは、かつて日本球界に大旋風を巻き起こした元ヤクルトのボブ・ホーナー氏の著書のタイトルだ。初回からでも送りバントをする日本野球を風刺した。

 WBCは今回が最後ととの観測が米メディアをにぎわしているし、東京五輪での野球復活も開催国特権で今回限りの可能性が大。「野球の国際化」など理想論にすぎないと割り切って、“地球の裏側のもうひとつの野球”を堂々と貫けばいいではないか。(江尻良文)

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