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右ひじは下に向けなくちゃ 次回明かされる謎…“こうじ”とは誰なのか? (1/2ページ)

★(31)無事

 大介は警視庁の長峰に連れられて晴海の病院に向かった。病室に着くと救出された優美はベッドで眠っていた。

 「うーん、うーん」

 幸いけがはなかったが、うなされていた。

 「よほど怖い思いをしたんだな」

 確かに優美は悪夢をみていたが、誘拐とは関係ない夢だった。覚えの悪い生徒、大介にレッスンをする夢をみてうなされていたのだ。

 『うーん、古川さんは右ひじの使い方がよくないので、どうしてもクラブを必要以上にかつぎあげてしまうんですね…。もう一度、横振りのレッスンを思い出して、右ひじを下に向ける正しい動きを確認してほしいんですけど。うーん、できるかな。うーん』

 そのとき、優美がぱっと目を覚ました。

 「ここはどこですか」

 「病院です。優美さん、無事でよかった。すいません、事件に巻き込んで」

 病室に安堵感が広がった。

 ◇

 病室を出た後、大介は長峰に尋ねた。

 「長峰さん、毎度助けていただきありがとうございました。やはり、半田のメッセージの“こうじ”とは、リリーのことだったんですか」

 長峰はゆっくり話し始めた。

 「違います。リリーこと仲田光司(こうじ)は横領事件とは関係ありません。バーで半田と知り合ったあと、横領事件のことを知って金を横取りしようとしただけです」

 「えっ、ということは“こうじ”はまだ他にいるということですか。一件落着かと思ったのですが」

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