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イチロー寂しい「無関心」 消えた“アンチ”、相手チームファンから同情も

 米シカゴにあるリグリー・フィールドでカブス-マーリンズを観戦した6月上旬、最もショックを受けたのはマ軍・イチロー外野手(43)に対する観客の反応だった。まるで引退間際のベテランをねぎらうかのような拍手が送られた。

 筆者がイチローを生観戦するのは3年ぶり。アウトになれば敵地のファンが大喜びする光景を見慣れていたからか、空振り三振に倒れても歓声が上がらないことに寂しさを覚えた。

 背後に座っていたカブスファンの会話にも追い打ちをかけられた。「イチローって、まだプレーしていたんだね。四十何歳? 日本にいたら5000安打を記録しただろうね」。敵視されるより、同情を寄せられていた。

 脳裏に浮かんだのが2013年8月。日米通算4000安打達成直後の会見でのコメントだ。「一番しんどいのは無関心。無関心を振り向かせるのは無理。それが一番つらい。大嫌いでも関心があったらうれしい」。“アンチイチロー”が、ここ数年でいなくなったことを実感した。

 19日時点で今季は56試合に出場。6試合連続安打で打率は2割台になったものの、安打数はまだ19本にとどまっている。三塁打と盗塁はゼロ。

 4年前の会見でイチローは、こんな言葉も残している。「時間という概念も人間がつくったもの。年齢に対する偏った見方をしてしまう頭を持っている人に対して、お気の毒だなぁと思うことはある」。そんな“偏見”を今季は覆すことができていない。

 最近はベンチではおどけて、チームメートを鼓舞する姿がある。本拠地のマーリンズ・パークで来月開催されるオールスター戦でも盛り上げ役を務めるのだろうか。 (サンケイスポーツ一般スポーツ担当部長・田代学)

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