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大阪桐蔭、強さの秘密は過酷な寮生活 外出禁止、楽しみは月1の“コンビニ旅行” (1/2ページ)

 今春センバツ覇者の大阪桐蔭が大阪大会決勝(7月30日=大阪シティ信用金庫スタジアム)で“公立校の星”大冠(おおかんむり)を破り、3年ぶり9度目の夏の甲子園出場を決めた。日本ハム・中田、阪神・西岡ら数多くのプロ選手を輩出し、今夏も「実力は全国断トツ」といわれる強さの秘密は、過酷な寮生活にある。 (飯田絵美)

 大冠を10-8で振り切った瞬間、大阪桐蔭のエース、徳山壮磨投手(3年)はガッツポーズ。9回に4点を奪われ2点差に迫られたが、“自宅通学のやつらには負けられない”の一念で甲子園への切符をもぎ取った。

 同校野球部は3年間寮生活。大阪府大東市の最寄り駅から車で約20分、携帯電話も“圏外”となる山奥に、寮と専用グラウンドがある。練習は週7日。携帯電話は所持も禁止。親と連絡を取ることはほとんどない。

 「2カ月に一度の“布団交換”の日にだけ会えるんです」と徳山の母、利香さん(52)。

 親たちはその日だけ、子供のために歯ブラシ、洗顔料など生活用品を寮へ持参。親子の外食も許可されるが、制限時間は2時間。「すしや焼き肉、子供たちが食べたいものを聞いて、親は店に予約を入れておくのです」(利香さん)

 持参する品は事前申告制。子供たちは寮の電話で「徳山壮磨です! タオル、歯ブラシをお願いします!」という風にフルネーム、敬語で要望を伝え、ガチャリと切る。部員たちが電話を順番待ちしているため、最低限の用件しか話せない。

 最も辛いのは、入学直前の3月に入寮し、初めて再会するゴールデンウイーク明け。久しぶりに息子の顔を見て泣き出す親が続出する。「頑張るんやで」と別れを惜しむ姿は、“戦場”に送り出す兵士の親のようだ。

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