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【清水満 SPORTS BAR】三振ショーの快感…楽天・則本のこだわりで思い出した怪物・江川さんのこと (1/2ページ)

 『快刀乱麻』という言葉がある。こじれた物事を非常に鮮やかに処理し解決すること。快刀乱麻を断つという慣用句からきた。

 プロ野球には“快投乱麻”という造語がある。投手の胸のすくようなピッチングを示す。いまソレを実践しているのは楽天・則本昂大であろう。

 7月26日のソフトバンク戦(Koboパーク)で8回を5安打1失点、11奪三振の快投。終盤は6連続奪三振で締め、リーグ最速で10勝である。今季は“世界記録”である8試合連続2ケタ奪三振も記録。そんな奪三振王がこだわっているのが“直球”だという。

 「まっすぐに対する意識は強いです。変化球を生かすためにも、まっすぐのキレを磨く。とにかくは基本はまっすぐ」

 楽天は他球団に先駆けて2014年から投球の初速、回転数などを計測する高性能弾道測定器「トラックマン」を導入した。則本は投げ終わった後、「球の回転数や回転軸は必ずチェックしてます」という。

 回転数はスピン量である。まっすぐの場合、バックスピンが多ければ、上向き方向の揚力が発生して自由落下の影響を抑え、初速と終速の落差が少なくなる。ゆえに打者への球が手元で浮き上がるような錯覚を与える。

 いわゆる“キレがあり”“ホップする球”を生み出している。

 大リーグのデータではまっすぐの平均回転数は2200回転(1分間)とされるが、則本の場合は2500回転前後。つまり“浮き上がる球”を持つ男なのである。

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