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巨人・陽が「瓢箪から駒」の大活躍 当初は眼中になかった新リードオフマン、あとはどこまで元気に…

 好調な巨人打線を引っ張る新たなリードオフマン、陽岱鋼外野手(30)。昨オフに日本ハムからFA宣言した当初は巨人の眼中になかったが、ひょうたんから駒の大活躍だ。

 「1番の座り心地? いい感じじゃん!」

 2日のヤクルト戦(神宮)に大勝後、陽は声を弾ませた。4試合連続で「1番・中堅」で先発すると、1回先頭の打席で「(チームが)いい流れで来てるんで、初球から積極的にいこうと思っていた」と右前打で出塁。相手の出はなをくじき、2試合連続2ケタ得点の口火を切った。

 この日の3安打で打率はちょうど3割に。故障で出遅れたため規定打席到達は不可能だが、「打ったことがないので、打者として早く壁をクリアしたい」と今季の個人目標に掲げていた水準まで調子を上げてきた。

 近年の巨人はリードオフマンで苦労している。昨季は1番打者の平均打率がセ・リーグ最低の・246。平均出塁率に至ってはリーグで唯一、3割を割り込んだ。今季は長野、中井らを起用してきたが、やはり1番の平均打率、出塁率ともリーグ最低。切り込み隊長がこれだけ塁に出られなければ、得点力は上がりようがない。

 後半戦に入り、待望の真打ちが登場した。だが、もともとは昨オフの“爆買い補強”に際し、巨人編成部門の陽に対する評価は芳しいものではなかった。中堅手は補強ポイントだったが、理想は左打ち。さらに陽の故障の多さもマイナス材料だった。

 堤前GMはFA交渉解禁当日の昨年11月11日に先発右腕の山口俊、中継ぎ左腕の森福にラブコール。一方で陽獲りへの参戦表明は12月4日にまでずれ込んだ。球団関係者は「意中の外野手に来てもらえる見込みがなくなり、フロントは補強打ち止めの意向だったが、親会社上層部からの猛プッシュに折れる形で陽も獲ることになった」と経緯を明かす。

 必ずしも本意でなかった新戦力は、堤前GMがした懸念通りケガに悩まされ開幕から2カ月間をリハビリに費やしたが、ひとたび試合に出ればチームに大きなプラスをもたらす存在となっている。後はどこまで元気にやってくれるかだ。(笹森倫)

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