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【江尻良文の快説・怪説】ミラクル燕の秘密は極端な“内弁慶” 最下位ひた走りながらも動員増のウラ

 7月の月間「スカパー!サヨナラ賞」に輝いたのは、パ・リーグがソフトバンクと首位争いを演じている楽天のJ・アマダー(30)。セ・リーグがヤクルト・大松尚逸(35)。ヤクルトは最下位を独走中なのに今季チーム3人目の受賞という“怪挙”だ。

 同賞は「月間を通じて最もインパクトのあるサヨナラ打等を放った選手に贈られる」として2012年に制定。大松は7月26日の中日戦(神宮)で、10対10で迎えた10回裏に右中間へ代打サヨナラ本塁打。この試合はセ・リーグでは66年ぶりの、10点差からの逆転勝利となった。

 驚くべきは、3・4月の鵜久森淳志、5月の荒木貴裕に次いで、最下位独走のヤクルトから3人目の受賞になることだ。

 ヤクルト以外では6月の巨人・亀井善行だけ。「逆転のカープ」と呼ばれ37年ぶりのリーグ連覇へ独走中の広島から1人も出ていないだけに、“怪挙”というしかない。球界の常識から言えば、劇的なサヨナラ勝ちが多ければ、勢いに拍車がかかり優勝に直結するはずだからだ。

 “ミラクル”ヤクルトの秘密は、極端な“内弁慶”ぶりにあるのだろう。どのチームもたいがい、ホームで強く、ロードで苦戦するが、今季のヤクルトはその格差がひどすぎる。ホームでは25勝24敗2分(勝率・510)と勝ち越し、ロードでは11勝42敗(同・206)“借金31”の惨敗ぶりだ(11日現在)。

 劇的なサヨナラ勝ちが多く、最下位をひた走りながら、リーグ優勝した一昨年や昨年を上回るペースで観客を動員できているのも、この内弁慶の恩恵だ。 (江尻良文)

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