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【プロキャディーXのつぶやき】比嘉真美子は次世代を背負う素材だ ドライバーイップス克服した逃げない気持ち

 今年の春先のことだった。ヤマハレディースオープン葛城の大会2日目。難攻不落の葛城GCでスコアを伸ばし、4位にジャンップアップした女子選手に記者が群がった。

 彼女は4年前の同大会で優勝したが、以来、勝利から遠ざかっていた。というよりも、低迷が続いたのだが、その原因はドライバーショットのイップスだった。

 スポーツ新聞の新人記者がコピー用紙を手にしながら尋ねた。

 「過去の記事を調べたのですが、イップスになったのですよね。今日はドライバーを何回使いましたか? イップスは克服できましたか?」

 まだ癒えていなさそうな傷口に、辛子を塗り込むような質問に俺は思えた。しかし、その選手はキッと目を見開き、「4回です。3番ウッドでのティーショットで支障のないホールが多いので」と答えたのだった。

 このとき彼女は優勝できなかったが、厳しい質問に逃げずに立ち向かう姿が印象的だった。「この選手は必ず復活する」と思ったのをよく覚えている。

 それが比嘉真美子(23)だった。あれから4カ月。彼女は再びステージの中央に立った。

 NEC軽井沢72ゴルフトーナメントで、昨年の賞金女王キム・ハヌルをプレーオフで下して4年ぶりのツアー3勝目を飾った。勝負どころでのドライバーショットはフェアウエーを確実にとらえていた。

 優勝後、「復活ですか? それとも新生ですか?」と尋ねられた比嘉。「新生です」と答えていたが、どん底からはい上がった復活劇だったのも間違いない。常に前向きな姿勢が、彼女に「新生」と答えさせたのだろう。次世代を背負う素材だと感じた。

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