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【田代学 ダッグアウトの裏側】打力だけが理由じゃない! ド軍“最強助っ人”グランダーソン、驚異のリーダーシップ力

 1988年以来29年ぶりのワールドシリーズ制覇に向けた戦力補強のラストピースだ。

 米大リーグのドジャースは18日(日本時間19日)、メッツからカーティス・グランダーソン外野手(36)をトレードで獲得した。ダルビッシュ有投手がレンジャーズから期限ぎりぎりで移籍した7月31日以降も、ウエーバーにかければトレードは可能だ。

 「トレードを通告された直後は“なぜ自分なんだ?”と思ったが、すぐに“相手に求められて移籍するんだ”と前向きになれた。残りのシーズンが楽しみになった」

 グランダーソンはド軍移籍までに通算312本塁打の左打者。20日のタイガース戦でジャスティン・バーランダー投手から移籍1号を放つと、翌21日のパイレーツ戦で満塁本塁打。17日のメ軍での最終打席でも打っており、1週間のうちに異なる2球団でグランドスラムを記録したのは史上初めてという。

 打順は1-5番で起用されているが、ド軍がグランダーソンを獲得したのは打力だけが理由ではないはずだ。筆者は、打点王に輝いた2011年など主にヤ軍時代を現地で取材。グラウンド内外でのリーダーシップを目の当たりにしてきた。

 父親は小学校の体育、母親は高校の化学の教師。スラングを多用する黒人選手が多い中、グランダーソンの言葉遣いは知的で、オールスターなどでテレビ中継のゲスト解説者を務めることも多い。ボランティア活動はもちろん、大リーグの国際的普及にも熱心で、5年前には親善大使として来日。東日本大震災の被災地で野球教室を行ったこともある。

 驚異的なペースで白星を重ねるド軍の不安材料が外野陣。ともに左打者で有望株のジョク・ペダーソンは不振でマイナー落ち、一塁も守れるコディ・ベリンジャーは右足首捻挫で故障者リスト入りした。通算でポストシーズンに51試合も出場しているベテランは、きっと頼もしい存在となるに違いない。

 ■田代学(たしろ・まなぶ) サンケイスポーツ一般スポーツ担当部長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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