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【西本忠成 トラとら虎】「粘りの四球」で赤ヘル猛追する虎、金本監督が唱える“あきらめない姿勢”表れ 球団幹部「ひょっとするかも」

 阪神が首位広島との差をジワジワと詰めている。1カ月前に11もあったゲーム差が6・5に半減(3日現在)。5日からの直接対決(マツダ)が楽しみになってきた。

 異変の要因は赤ヘルの失速。8月戦線で12勝13敗2引き分けと負け越した。中には横浜DeNA戦の3試合連続サヨナラ負けも含まれる。阪神と比較してリリーフ陣の弱さは顕著だった。

 逆に阪神は8月戦線を17勝9敗1分けの快進撃で、何度も広島のVマジックを消した。懸案だった長期ロード後の失速も、先のヤクルト戦3連勝で克服しつつある。

 そんな阪神の粘りを象徴するのは「四球」だと球団関係者の多くは指摘する。

 「確かに今季は四球を絡めて得点するケースが多い。それだけ打線が文字通り“線”としてつながっている。首脳陣が四球の持つ重要性をナインに説いているからで、時には安打と同等の価値を持つ」とOBの1人は見る。

 実際、チームの446四球(3日現在)は12球団トップ。昨年の435個を早くも上回る。各打者の選球眼に磨きがかかり、後続打者につなぐ意識が浸透してきた成果だろう。

 一例が8月30日のヤクルト戦(甲子園)。1点を追う8回、代打伊藤隼の四球で好機をつくり、1死二塁から糸井、上本の連続四球で満塁。このあと大山の犠飛で同点に持ち込み、延長10回に糸井のサヨナラ弾を呼び込んだ。翌31日、同カードの決勝点にも四球が効いた。1死一塁から大山が四球で好機を広げ、鳥谷の決勝打を誘発した。

 「金本監督が唱える“あきらめない姿勢”が、打席での粘りや四球という形となって表れているといえる。このチーム打撃が続くと、ひょっとするかも」と、球団幹部はひそかに逆転Vの期待を込める。(スポーツライター・西本忠成)

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