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【小林至教授のスポーツ経営学講義】“隙間市場”狙う米独立リーグのビジネス 家族や仲間と楽しく過ごせる遊技場・社交場 (1/2ページ)

 関東が記録的な雨天に見舞われている頃、わたしは、アメリカ中西部にいました。

 野球のマイナー球団のビジネスモデルの検証を通して、日本において地域プロスポーツが地域のエコシステムの一翼を担うための諸条件を解明するという趣旨の研究視察の一環です。

 今回は、オハイオ州シンシナティからミネソタ州セイントポールまで、レンタカーで2週間かけてジグザグに北上しながら、上はメジャーリーグから、下はサマーリーグ(大学生の選抜チームによるリーグ戦)まで、アポの取れた球団を巡りましたが、行くたびに思うのが、アメリカの野球の層の厚さ、奥深さです。

 それを象徴する存在として、独立リーグ球団について、少し記してみたいと思います。

 独立リーグとは、MLB(メジャーリーグ機構)およびその育成機関であるマイナーリーグとは別の、独立したプロ野球組織のことです。

 これがアメリカ・カナダに8リーグ63球団も存在しています。MLB30球団、傘下のマイナーリーグも160球団を数えるというのに、なぜ独立リーグまでがビジネスとして成立しているのかというと、家族や仲間で安全に楽しく時間を過ごす遊技場・社交場としての役割が認識されているからです。

 今回の訪問地でいえば、インディアナ州ゲーリー市を本拠地とするレイルキャッツ。ゲーリー市は、シカゴの南東50キロに位置する工業都市で、マイケル・ジャクソンの生誕地。かつては全米最大の製鉄会社USスチールの基幹工場を中心に栄えましたが、米国における製鉄業の凋落とともに荒廃し、いまや全米有数の犯罪都市です。

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