記事詳細

阪神・鳥谷、金本監督に詰め寄られても変わらず 2000安打達成した驚異の“マイペース”男の素顔

 あくまでクールに、淡々と野球に取り組む姿勢は、いかなる状況下でも変わらない。ここまで来ると、逆に凄みを感じさせるほどだ。

 阪神・鳥谷敬内野手(36)は8日の横浜DeNA戦(甲子園)の2回、右中間適時二塁打を放ち史上50人目の通算2000安打を達成。阪神の生え抜きでは藤田平氏(69)以来2人目の大記録を打ち立てたベテランは「これで周りが静かになって、楽に野球ができると思う。何とかこの数字を残せてよかった」と微笑んだ。

 早大から2003年ドラフト自由枠で入団し、1年目から主力選手として活躍してきたが、一昨年オフ、就任直後の金本監督から個別面談の席上、「お前が変わらないと、チームが変わらない」と詰め寄られた。

 昨季は不振で連続試合フルイニング出場記録が667試合でストップ。だが、ざわつく周囲をよそに当の本人はいたって冷静で、早大時代の先輩で日本ハムなどで活躍した江尻慎太郎氏には「試合に出続ける美学とか、どうでもよかったッス」と明かした。

 主将マークが外れて「ここでダメだったら辞めるしかない」と覚悟を決めて臨んだ今春のキャンプでは、例年以上に注目されたが、取材対応は最低限に抑え練習に集中した。そんなマイペースさゆえ、某首脳陣に「今までとは立場が変わっているのに、アイツはいったい何を考えているのか…」と怒りも買ったが、これにも動じない。

 キャンプ終了時点で指揮官から「7対3で勝っても(遊撃のレギュラーは)ない」と通告され、実際に開幕後も起用は三塁のみ。それでも、この日現在打率はチームトップの・301。不満は一切口にせず、あくまで結果で意地を見せる。

 報道陣には普段から口数がそう多くない。それは後輩たちにも同じだが、信頼度は抜群だ。

 某若手選手は「鳥谷さんは気づかないフリをして、実はずっと僕らを見ています。だから、後輩から助言を求められると、ホント的確なんです」。別のナインも「普段黙っている分、一つひとつの言葉に重みを感じる」と証言する。

 プロ14年で築いた独自のスタンスで、この先も猛虎を引っ張る。(山戸英州)

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

関連ニュース