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スティーブンスVで“オバマ似”コーチ手腕に一躍脚光 コート内外で卓越した話術

 全米オープン女子シングルスでノーシードから優勝した世界ランキング83位のスローン・スティーブンス(24)=米国=のシンデレラ・ストーリーに全米がわき立っているが、オバマ前大統領に雰囲気が似ている黒人コーチにも注目が集まっている。

 カマウ・マレー氏(36)で、フロリダA&M大をテニスの奨学金で卒業後、製薬会社のセールスマンをするかたわら子供たちにテニスを教えていたが、2015年11月からスティーブンスの専属コーチになり仕事をやめたという。

 「大学を出てテニスのコーチになるつもりはなかった」というが、スティーブンスの女子ダブルスのパートナーを教えた縁でスティーブンスと知り合った。

 将来を嘱望されていたスティーブンスの元には有名コーチが何人も名乗りをあげていた。それでも、マレー氏が選ばれたのは、彼のコート内外での卓越したコミュニケーション能力、気遣いが優れていたからだという。

 スティーブンスは170センチ、61キロと選手としては大きくないが、父が元NFL(米プロフットボール)のランニングバック、母がボストン大の水泳の米国代表。2013年の全豪オープンでセレナ・ウィリアムズを破って脚光を浴びたが、昨年、左足を疲労骨折。今年1月に手術を受け、奇跡的な回復をみせていた。

 今大会も決勝の前夜、スティーブンスはかなり緊張している様子だったが、マレー氏は洗濯物を届けるふりをして彼女の部屋を訪れ、25分間、談笑した。「(骨折で)11カ月間、テニスができなかったことで、自分がどれほどテニスを愛していたか再確認できたようだ」とマレー氏。話術で緊張をプレーできる喜びに変換させた。

 マレー氏はジュニア選手には「成績を出して奨学金を取れるようにしよう」と励ますことでやる気を引き出している。スティーブンスの優勝でその手腕が高く評価されている。

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