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お粗末…日馬黒星、立ち合い“不成立”と勘違い 山科審判長も突き放す始末「横綱は受けて立つ立場だ」

 ■大相撲秋場所3日目(12日、両国国技館)

 一人横綱の日馬富士は待ったをアピールしながら琴奨菊に寄り切られ、初黒星を喫した。7年ぶりに平幕に落ちた元大関の琴奨菊は新入幕から76場所目で昭和以降最も遅い初金星を獲得した。

 ともにかど番の大関陣は豪栄道が関脇嘉風をはたき込んで2勝目、照ノ富士は栃ノ心を寄り切って初白星を挙げた。関脇御嶽海も初勝利。大関高安と平幕宇良が休場。

 三役以上の全勝が消え、琴奨菊、阿武咲、千代大龍、貴景勝、貴ノ岩、大栄翔の平幕6人が勝ちっ放しとなった。

 どうにも締まらない。初日から不在の3横綱に加え、主役候補だった高安までもが休場し、土俵を去った。必然的に自身初めて一人横綱として闘っている日馬富士にかかる期待が増す。しかし、結びで見せた相撲はあまりに見苦しかった。

 先に踏み込んで当たるも、琴奨菊が手をついていないと思ったのか、力を緩める。もろ差しで懐に潜った相手の背中を右手で4度ぽんぽんとたたいて、立ち合い不成立を主張。しかし、時すでに遅し。自ら下がるように土俵を割り、何もできぬまま敗れた。勝ち負け以前に、お粗末な内容だ。

 勝負が付いた後も日馬富士は右手を挙げて訴えたが、結果は変わらない。支度部屋では「まあ見ての通り。もったいない」とため息をついた。

 勝負を裁いた立行司の式守伊之助は「問題ない」と一蹴。土俵下の山科審判長(元小結大錦)も「(中に)入られてしまって『あっ』となり、待ったをしたのではないか。横綱は受けて立つ立場だ」と突き放した。

 優勝争いを牽引(けんいん)すべき横綱に消化不良の相撲で早くも土がついた。「こういうのはけっこう引きずるんだよな」と山科審判長は懸念。日馬富士は「今日は今日。明日は明日」と前を向こうとした。

 看板力士が次々といなくなる異例の状況で残った出場力士が熱戦を繰り広げなければ、ファンはやりきれない。(藤原翔)

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