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阿武咲が“貴乃花復権”アシスト 3場所連続の勝ち越しに某親方「師弟二人三脚の出世レースが見もの」

 ■大相撲秋場所12日目(21日、両国国技館)

 新入幕から3場所連続の勝ち越しを決めた阿武咲。若武者の活躍は、勢力争いに敗れた貴乃花親方(元横綱)一派の復権にも一役買いそうだ。

 低い立ち合いから二本差し、千代の国を一気の寄り切り。3日間お預けを食った給金直しを、怒濤の攻めでものにした。

 「勝ち越しは気にせず、相手が何をしてこようとしっかり当たって、前に出るだけ考えた」と声を弾ませた阿武咲。その師匠は現役時代に技巧派で鳴らし、色白の体から“白いウルフ”と異名をとった、元関脇益荒雄の阿武松親方だ。

 協会内では非主流派といわれる貴乃花一門に属する。その貴乃花部屋にも貴景勝という、若くてイキのいい幕内力士が育っている。

 かつて横綱輪島、大関魁傑ら花形力士を育てた故花籠親方(元前頭大ノ海)は“名伯楽”といわれ、協会でも春日野理事長(元横綱栃錦)時代のNo.2の事業部長として腕を振るった。「協会幹部になりたいのなら、土俵にどれだけ貢献しているかだ」が持論。「師匠はまず強い力士を育てること。それが協会での発言力につながる」と後輩の親方衆に話していた。

 来年の初場所後には、2年に1度の役員改選が控える。2期目を迎える八角理事長(元横綱北勝海)体制は揺るがないものの、次に向け貴乃花一門も着々と力をつけているという。ある親方は「貴景勝もそうだけど、阿武咲も理論派の阿武松親方が育てた新興勢力の象徴のような力士。師匠は協会、阿武咲は土俵。師弟二人三脚の出世レースが見もの」と話した。

 豪栄道が2敗目を喫し、4敗組10人も優勝の可能性を残す史上空前の大混戦。その1人となった阿武咲は「まだまだ課題はたくさんある。もっともっと力をつけて、押し切る相撲を取りたい。強い人とやれるのは楽しい」と抱負も若武者らしい。快進撃の前半戦だけでなく、終盤戦のヒーローとしても期待したい。

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