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【神谷光男 スポーツ随想】“運営ファースト”な選抜タイブレーク導入 「健康管理」は建前…本音はいかに日程通りに納めるか (1/2ページ)

 来春の選抜高校野球大会からタイブレーク制の導入が決まって、賛否両論が渦巻いている。「全力でやりきって黒白つけてこそ高校野球」「甲子園の風土にはそぐわない」など、筆者が聞いた範囲では否定的な意見がほとんどだった。伝説の延長の死闘を何度も見ている筆者も、やってほしくない方の一人だ。

 準決勝まで延長13回から試合が決着するまで行う方向で、アウトカウントや走者の設定などは今後検討していくことになるという。今春の選抜で初めて1大会2試合の延長15回引き分け再試合という異例の事態となり、導入の機運が高まったようだが、なぜ13回からなのかはよくわからない。

 統計上延長戦は12回までに終わるケースが多いため、と高野連は説明している。これまで春夏の全国大会は合わせて5610試合行われ、延長13回以降になったのはそのうち123試合で、約98%が12回までに決着しているという。

 なるほど、とは思う。しかし、タイブレークになってすぐ決着がつくともかぎらない。逆に現行のリミット15回を超え延々と試合が続くことも可能性としてあり得る。

 それなら15回までやらせて決着がつかないのならタイブレークにすれば、まだ選手は納得するのではないか。

 ある強豪校監督はこう話した。「健康管理のためといわれると現場は何もいえないが、タイブレークは健康管理の大義名分にはならない。中途半端で、野球の経験のない人たちが勝手に決めているとしか思えない」

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