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相撲協会、意識改革待ったなし 巡業過密日程嘆く力士、気になる稽古内容の劣化 朝の稽古場に姿見せない関取まで

 日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)は25日、東京都墨田区の両国国技館で定例会合を開き、秋場所を総括した。白鵬、稀勢の里、鶴竜の3横綱が全休し、高安と照ノ富士の2大関が途中から休み、99年ぶりに3横綱2大関が休場した状況に北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「早くけがを克服して復帰してほしい」と期待をこめた。

 7場所ぶり9度目の優勝を果たした横綱日馬富士について、北村委員長は「11勝4敗は必ずしもほめられたものではないが、きつい思いをしながら頑張り通した気力に敬意を表さなければならない」と評価した。

 11勝4敗で優勝決定戦に進んだ大関豪栄道には「締めくくりの印象がよくない」と、九州場所で優勝しても横綱昇進に否定的な見解を示した。

 99年ぶりに3横綱2大関が休場した異例の状況でも、秋場所の入場券は全日程で完売した。日馬富士と豪栄道が本割、優勝決定戦で賜杯を争った千秋楽は横綱、大関同士の対戦がこの取組だけだった。本来の4横綱3大関という豪華番付が“看板倒れ”となれば、定着した人気に陰りが見えても不思議ではない。

 横審の北村委員長は、「上位がいなくていいのではなく、上の人がきちっとして、それを若い人が乗り越えていく姿を見たい」と注文をつけた。

 負傷者続出で、現役力士からは巡業日程の過密化を嘆く声が聞かれる。平成初めには現在より日程が多いこともあった。必ずしも日程だけが要因とはいえない。

 気になるのは稽古内容の劣化だ。相撲を取る稽古が少ないうえに、四股やすり足などの基礎運動でみっちりと汗を流す力士の数が年々減っているように映る。地道な鍛錬を嫌ってか、巡業では土俵に上がるどころか、朝の稽古場に姿を見せない関取すらいる。

 協会側は巡業に帯同するトレーナーの増員や、リハビリテーション施設の拡充など、支援体制強化を模索している。力士側の意識改革も欠かせない。(藤原翔)

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