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【甘辛戦記】戦略ズバッ!尾関調教師、史上3頭目の偉業達成 次の決断も楽しみ

 戦略の積み重ねが、大きな大きな“クビ差”につながった。4カ月ぶりのハンデを乗り越えて、王者が難度Aの防衛を見事に達成した。

 安田記念(3着)以来だったが、馬体重は増減なしの474キロと仕上がりはパーフェクト。「太いかなと覚悟していたんですけど、馬がレースを知ってるんでしょう」と尾関調教師は笑顔で謙遜してみせたが、用意は周到。1週前に長めからハードに追って馬体を絞る一方、今週は実質4Fからの追い切りへとシフトチェンジした。

 「マイルの安田記念を使ったあとなんで、短距離に対応できるように短いスパンで一気にペースを上げる形にしました」。理論派トレーナーの練られた策がズバズバはまり、史上3頭目の偉業が成し遂げられた。

 強い王者の今後は未定だが、選択肢は実に幅広い。「マイルもいけるし、ダートを使う選択肢もありますから。招待状をいただいたブリーダーズCターフスプリント(11月4日、米デルマー競馬場、GI、芝1000メートル)は日程的に厳しいのですが、一応は考えてみたいので」と、東京ホースレーシングの西川哲代表(49)も贅沢な悩みを口にする。もちろん昨年12着に敗れた香港スプリントでのリベンジも視野に入ってくる。

 「最終目標は来年の高松宮記念ですが、(香港)再挑戦も考えのなかにはあります。今回、2週前に単走で追ったのも、向こうで1頭で調教できるか確認したかったので」。いかなる条件の舞台に向けてもしっかり先手を打ってある殊勲のトレーナーが、最終的にどんな決断を下すのか。そのときを楽しみに待ちたい。(内海裕介)

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