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【田代学 ダッグアウトの裏側】アストロズ悲願の世界一へ、バーランダーを説得したカイケルの執念 「優勝リングがほしくないのか」 (1/2ページ)

 スポーツテレビ局「J SPORTS」が中継する米大リーグの地区シリーズにゲスト出演。ヘッドホンの右耳で日本の実況、左耳で現地の放送を聴きながら拙いコメントをしてきた。

 米局の中継で印象に残ったエピソードを紹介したい。主人公は2015年にサイ・ヤング賞を受賞したアストロズのダラス・カイケル投手。大きな顎髭がトレードマークの左腕は今年8月、ウエーバーを経ずにトレードできる期限の7月31日(8月1日)まで動かなかったフロントを公然と「失望どころじゃない」と批判していた。

 ライバル球団は次々と補強。8月を11勝17敗と負け越して独走態勢に陰りが見え始めたところでフロントは、タイガースのエース、ジャスティン・バーランダー投手に触手を伸ばした。問題はトレード拒否権。両軍の間で合意しても、バーランダーに拒まれれば破談になってしまう。それを知ったカイケルは自ら電話をかけて、こう口説いたという。

 「すでにサイ・ヤング賞もMVPも受賞しているじゃないか。優勝リングがほしくないのか」。残留か移籍かで悩んでいたバーランダーは、これで8月末に1対3のトレードを受け入れる決断を下したそうだ。

 ア軍のシーズン中の大型トレードで思い出されるのが、1998年のランディ・ジョンソン投手だ。マリナーズから1対3のトレードで獲得。長身左腕は公式戦残り2カ月で10勝(1敗)を挙げ、地区優勝(当時ナ・リーグ中地区)の原動力になったものの、世界一には手が届かなかった。

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