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【西本忠成 トラとら虎】小野、デビュー7連敗から一躍“エース候補”に「球質は球児そっくり」

 阪神の小野泰己投手(23)が開幕からの先発ローテーション入りを目指して冬季練習に励んでいる。球団OBは「不振の藤浪を抜き、近い将来のエース候補に躍り出た。どこまで飛躍するか楽しみ」と注目する。

 素材の素晴らしさは今季、ルーキーながら15試合先発起用されたことでも分かる。バランスの取れた柔らかいフォームから繰り出す速球は154キロ。「球質は藤川球児そっくり。低めの球が浮き上がってくる感じ」と金本監督も絶賛するほどで、期待度の高さは投手陣の中でも筆頭格だ。

 5月の1軍デビューから7連敗。新人投手の球団ワースト記録を51年ぶりに更新しても、先発から外さなかったのは先を見据えていたからである。

 球団幹部は「連敗中には好投しながら貧打に泣いたケースが4試合。普通なら精神的に参るが、腐らなかった。常に前を向き、素早く気持ちを切り替えるあたりプロ向き」と評価する。

 13度目の先発となる8月23日のヤクルト戦(甲子園)でようやく初白星。1年目のシーズンを2勝7敗で終えたが、600万円増の来季年俸1800万円(推定)で契約更改した。これもフロントが投球内容のよさを認めたからだ。本人は「オフの間は走り込みや筋トレなどで、シーズンを乗り切る体力をつけたい」と抱負を語った。

 一方、今の持ち球の精度を高めないと、安定した投球が望めないことを痛感した1年でもあった。いつでもストライクが取れる制球力、自慢の速球をより生かすための変化球の習得が課題だ。

 「勝つためにはそれだけでは足りない。投手は9人目の野手。バント処理やクイック投法に磨きをかければどれだけ楽になるか。投球以外にも目を向けることが大事」と首脳陣は忠告する。

 金本監督が課す来季のノルマは規定投球回(143)のクリアと2ケタ勝利。達成すれば13年ぶりのVに一歩近づく。(スポーツライター・西本忠成)

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