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【甘辛戦記】有馬に熱い思い乗せ“キタサン劇場”大団円で幕 伝説は子へ受け継がれる

 ファンに愛され続けた名馬が最高の形でXmasプレゼントを届けた。昨春の宝塚記念以降、4戦続けてGPファン投票1位。(3)(2)(9)着と結果を出せていなかったことがウソのように、キタサンブラックが堂々と役者の違いを発揮した。

 「今日は本当に結果を出したかった。オーナーにもブラックにも少しは恩返しできたと思う。少しどころか大いに寂しいです」

 念願のGP決戦での表彰台で、誰よりも笑顔をふりまき、言葉が弾んでいたのは清水久詞調教師(45)だ。

 「GPレースで勝てないのは自分が悪いんだと思います」。レース前の会見ではそんな言葉も口にし、当週は追い切り翌日にも坂路で乗るなど万全の態勢をつくり上げた。鍛えて鍛えて強くなるキタサン流を最後まで貫き、7つ目のタイトルにつなげてみせた。

 そんなトレーナーの元で過ごした3年余りの競走馬人生は、多くのファンを巻き込んでいった。良血とは言いがたい血統背景に、馬主歴50年余に及ぶ北島三郎オーナーの熱い思い。それぞれが自らを投影するかのように声援を送り続けた“キタサン劇場”の第一幕はこれで終わるが、21年にデビューする産駒たちがそのドラマを引き継ぐこととなる。

 有馬の優勝でシンジケート総額も13億5000万円(1口2250万円×60株)にはね上がった最強の叩き上げの第二の馬生に、太鼓判を押すのは主戦の武豊騎手だ。「宏司(北村騎手)とも話したんだけど、種牡馬として成功する要素をすべて持っている。楽しみだね」。千両役者が盛り上げた’17競馬のまつりが、大団円で幕を閉じた。 (夕刊フジ・内海裕介)

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