記事詳細

【神谷光男 スポーツ随想】ライバルに禁止薬物を一服盛ったスポーツ界史上最悪の愚行、カヌー連盟はもっと早く解決できなかったのか (1/2ページ)

 正月早々、大相撲の立行司式守伊之助の若手行司に対するセクハラや、競泳の東京五輪メダル候補の小関也朱篤の暴力沙汰など、スポーツ界はスキャンダルが絶えない。

 極めつけはカヌーでライバルに一服盛った鈴木康大(32)のスポーツ界史上最悪の愚行だ。2020年東京五輪にカヤックフォア(4人乗り)での出場を目指していたが、5番手に転落し若手有望株の小松正治をおとしめるべく昨年9月の日本選手権で、ネットを通じて購入した禁止薬物の錠剤を砕いて混入した。

 さかのぼって昨年6月の石川県での代表合宿中、更衣室で「困らせてやろう」と小松のパスポートと現金2万円を隠したという。そのため、小松は海外遠征の出発が遅れ、ここから行為はエスカレートしていった。

 鈴木は五輪出場経験がないが、妻は同じカヌー・スプリント選手で08年北京五輪で6位入賞している。所属企業は妻の父親が経営する福島県内の機械メーカー。同じ市内に父親が建てたスポーツジムを経営しているという。カヌー界では最も恵まれた選手といってもいいほどだが、妻に頭が上がらず、選手として力が衰えながらも「何とか五輪に」と焦ったらしい

 日本選手権では薬物混入だけでなく、決勝レース後に小松のパドルやスピードメーターを盗む念の入れよう。他にも8年ほど前からトップ選手5、6人に同様の嫌がらせを繰り返したとか。

 日本カヌー連盟が選手一人一人に聴取し、11月20日に良心の呵責に耐えかねた鈴木が自白し8年間の資格停止処分とし、暫定的に資格停止となっていた小松の処分を解除したという。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう