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【実録 槙野智章】恩師の解任で芽生えた危機感もブレなかった「ACL制覇」 周囲への鼓舞は「自分にも向けていた」 (1/2ページ)

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 「不細工」という言葉を、浦和レッズのDF槙野智章(30)は繰り返した。ヴァンフォーレ甲府の敵地に乗り込み、1-0で辛勝した昨年8月9日の試合後だった。

 「多少は納得のいかない、不細工な試合展開でしたけど、今日に限ってはお許しを、という感じですね。勝つ喜び、相手をゼロに抑える喜びをもう一度植えつけるために、浦和らしさを出せなくても、こういう不細工な試合でも、勝ち点3をしたたかに獲得することは非常に大事だった」

 浦和が放ったシュートはわずか4本。J1最少得点の甲府に7本打たれ、後半からは押され続けたが、体を張ってゴールを死守した。

 「公式記録を見ましたけど、シュート4本というのは、攻撃力を掲げるチームとしてはいただけない。ただ、パスをつなげる場面でも割り切ってクリアしました。正直、皆さんが思っている以上に、僕たちはプレッシャーを感じていた。今夜くらいは勝利の余韻に浸りたい」

 勝利は1カ月ぶり。完封勝利に限れば、4月16日のFC東京戦以来、実に15試合ぶりだった。同30日に大宮アルディージャに0-1で敗れた浦和は、攻守の歯車を一気に狂わせた。ゴールを奪っても、それ以上に失点を食らう。優勝戦線から大きく後退した7月30日、指揮を執って6年目になるミシャこと、ミハイロ・ペトロビッチ監督(60)が解任され、後任に堀孝史コーチ(50)が昇格した。

 サンフレッチェ広島時代から数えて10年も師事してきたミシャとの突然の別れを、槙野はサッカー人生で「大きなターニングポイントになった」と位置づけている。

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