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【実録 槙野智章】ワクワクするハリル監督の“ダメ出し”DVD 「厳しさが僕を成長させてくれる」 (2/2ページ)

 「槙野に何を言うのかは、もう考えてある」

 これも槙野に対する期待を表した言葉だが、期待はされていても、出場機会がなかなかもらえない。センターバックではなく、左サイドバックの控えとして招集されるケースも少なくなかった。W杯アジア最終予選は1試合の出場に終わった。

 「常にベンチで試合を見ていて、非常に悔しさがあった。チャンスを得たときには、とにかく結果を出してポジション争いの中に割り込んでいくんだと、何度も言い聞かせてきました」

 どちらのポジションで勝負したいのかを槙野に聞いたことがある。即座に帰ってきた答えはセンターバックだった。

 「自分の一番の強みというか、今の代表のシステムではまるのであれば、真ん中ですね。いろいろなポジションができる、というだけでは生き残っていけない。一つのポジションに対する強みを、試合に出たときに発揮できるようにしないと」

 代表での積み重ねと、決して順風満帆ではない浦和で味わった悔しさと危機感。それらが昨年、化学反応を起こしたかのように、槙野のプレーは変わった。機が熟したとハリルホジッチ監督も判断したのか、昨年10月から槙野は代表のセンターバックに定着した。

 「W杯は夢ですけど、夢のままで終わらせたくない。最後のチャンスだと思っているので、日の丸を背負う覚悟と責任をより強くもちたい」

 まだ見ぬ大舞台へ。ロシアへの決意も新たに迎えた今年は、重大発表で幕を開けた。(スポーツライター・藤江直人)=つづく

 ■槙野智章(まきの・ともあき) 1987年5月11日生まれ。広島市出身。2000年に13歳でサンフレッチェ広島ジュニアユースに入団し、3年目にセンターバックに定着。03年にユースチーム、06年にトップチームに昇格。09年に日本代表初招集。10年末にドイツのFCケルンに移籍。12年に広島時代の恩師ペトロビッチ氏が監督に就任した浦和へ移籍。18年1月20日、女優の高梨臨と入籍する予定であることを発表。

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