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【甘辛戦記】絶好調・武豊の圧勝劇、2018年も進化する天才 東京新聞杯

 第一人者に対して、この表現は失礼なのかもしれない。だが、武豊騎手は紛れもなく“好調”だ。

 「この馬で久々に勝ててうれしい。3コーナー過ぎにペースが落ちたときに掛かりそうになったけど、うまく我慢してくれました」

 昨年の牝馬3冠をともに戦ったリスグラシューとは2走ぶりのコンビ。最終追い切りの猛時計(坂路4F49秒8)でつかんだ自信そのままに、残り1F手前で堂々と先頭へ。同期の2歳王者サトノアレスを寄せつけぬ完勝劇だった。

 「昨年より反応が良くなっていますね。結果は1600メートルがいいですし、東京では前にも勝っているので」と、最大目標となるヴィクトリアマイルと同じ舞台でのVに笑みをもらした。

 京都金杯(ブラックムーン)に続く今年の重賞2勝目。「月のはじめ(の重賞)だけじゃなく、もう少し中と後ろも勝たないと。決して絶好調じゃない」と苦笑するが、14勝は全国リーディングで1勝差の3位タイだ(トップはM・デムーロと田辺騎手の15勝)。

 昨年は過去10年で最多のJRA重賞13勝をあげ、“復権”を強く印象づけた。原動力となったキタサンブラックとの名コンビは、JRA賞授賞式で「(キタサンは)先生のような存在でした。競馬の面白さや難しさを改めて教えてくれた」と語ったように、天才に新たなモチベーションを与えた。他競技のアスリートと体のケアやトレーニング方法について情報交換するなど、大ベテランはさらなる進化を模索している。

 今週の共同通信杯に挑むグレイルやホープフルS2着のジャンダルムなど3歳牡馬は手駒ぞろいで、13年キズナ(日本ダービー)以来のクラシック制覇も視野に入っている。外国人Jに立ち向かえるのは、やはり武豊だけだ。(漆山貴禎)

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