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【福島良一 メジャーの旅】エンゼルスタジアム右翼フェンス「大谷仕様」で低くするのは当然

 いよいよ、米大リーグ・エンゼルス大谷翔平投手(23)がオープン戦デビュー。

 すでにキャンプの打撃練習で柵越えを連発している上、今季から本拠地エンゼルスタジアムの右翼フェンスが約3メートル、低くなることが決まった。

 米国では昔ながらの変形球場が主流で、メジャー球団は本拠地球場の特性に合わせたチーム作りを行う。逆に、チームの人気選手に合わせて形状などを変えることもある。最も有名なのがニューヨークのヤンキースタジアムだ。

 1920年、レッドソックス時代に投打二刀流で活躍したベーブ・ルースがヤンキース移籍。彼の豪快なホームランによって球団は莫大な収入を得て、23年に荘厳なヤンキースタジアムが完成。別名「ルースが建てた家」と呼ばれた。

 その名の通り、ルースのような左のスラッガーに有利な球場だった。外野の左中間が極端に深く、俗に「デスバレー(死の谷)」と呼ばれた。対照的に、右翼方向は地下鉄の高架線もあり、本塁からポールまで約90メートルしかなかった。

 30-40年代には中堅後方に可動式バックスクリーンが登場。ヤンキースが攻撃のときはスクリーンを上げ、打者に投球を見やすくした。一方、相手チームの攻撃になるとスクリーンを下げ、視認しづらいようにした。

 さらにヤンキースの打者がセンター方向へ大飛球を放つと、とっさにスクリーンを下げた。一方、相手チームのときはスクリーンを上げた。当時、そこに打球が当たるとインプレーだったからだ。実に悪賢いホームアドバンテージだった。

 球団関係者によると、フェンス高を下げることは大谷獲得以前から計画されていたというが、もともとヤンキースの大ファンだったエンゼルスのアート・モレノオーナーは、「日本のベーブ・ルース」が本塁打を量産する姿を思い描いているのだろう。(大リーグ評論家・福島良一)

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