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【松本秀夫 プロ野球実況中継】リクエスト制度導入で「足離れ」に戦々恐々 優勝決まりました~っと実況した後に…

 各球団のキャンプが打ち上げを迎えています。今年はいくつかのルール改正があるからでしょうか、取材をしていても監督・コーチが審判と話し合う光景が例年以上に頻繁に見られました。

 実況する上で一番影響を受けそうなのはやはり、リクエスト制度の導入です。今まで監督が抗議していたプレーのすべてがリクエストの対象になりますから、試合の中断は増えますよね。

 一応これまで監督の抗議時間の上限とされていた5分がリプレー検証の目安になっているので、極端に長い中断はないという想定でしょうが、実際はどうか?

 審判団がリプレー検証のよりどころにする映像は、相変わらずその試合を中継するテレビ局の画像ですから、カメラの数や角度は試合ごとにばらつきが出ます。NPB幹部の方もおっしゃっていたことですが、ある意味この制度の成否は中継スタッフの協力にかかっているといえるかもしれません。

 そしてリクエストを巡るさまざまなシチュエーションを想定したときに、自分が困惑している姿が目に浮かぶのは、4-6-3などの併殺プレーに伴う、二塁カバーの野手の捕球と離塁のタイミング、いわゆる「足離れ」の検証です。危険なスライディングを規制したことと表裏一体の面があるので、攻撃サイドが主張するのは仕方ないのかもしれませんが、たとえば「一塁手が取って試合終了! この瞬間優勝が決まりました~っ!!」って実況した後に、リクエストで「一塁手の足離れが早い」となればこれは非常にやりにくい。ただ、メジャーでもこのプレーは頻繁にリクエストの対象になっているといいますから、覚悟は必要でしょう。

 いずれにしても、新ルールの導入で混乱が起きることなく、プロ野球が健全な形で盛り上がりますように。

 ■松本秀夫(まつもと・ひでお) 1961年7月22日生まれ、東京都出身。早大卒、85年ニッポン放送入社。スポーツ部アナウンサーとして「ショウアップナイター」の実況などを担当。2005年ロッテ優勝決定の試合での号泣実況のほか、数々の名言がある。17年4月よりフリー。

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