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【神谷光男 スポーツ随想】「改革しない方がいい世界もある」 貴乃花親方、巡業同行取りやめ (1/2ページ)

 大相撲は1日の三重・伊勢神宮から春巡業がスタートした。27日まで3日間の移動日を除く24日間の長丁場で、注目は力士ではなく、審判部から同行する貴乃花親方(元横綱)のはずだった。

 ところが、前日になって急きょ同行は取りやめに。貴ノ岩、貴公俊といった問題を抱えた弟子が巡業を休場し「部屋で弟子の指導、管理をしっかりした方がいい」が理由だが、マスコミが殺到し現場が混乱することを避けたのかもしれない。

 3月28日に審判部への配属が決まり、翌日の理事会で親方衆の一番下の年寄降格という処分を受けたばかり。「(貴乃花親方には)やはり人気というものがあり、お客さんの前で仕事ぶりを見てほしい」と八角理事長(元横綱北勝海)は審判部への配属を説明した。

 「理事長の温情人事」とも言われたが、そんなに甘くもなさそうだ。「審判部はきっちりローテーションが組まれ、春場所みたいに出勤してすぐトンズラは絶対できない。拘束時間も長くきつい仕事。温情というより、ファンの好奇の目にさらし“針のむしろ”に座らせるお仕置きに思えて仕方ない」とある親方はいう。

 思えば日馬富士暴行事件発覚後、5カ月もの間、相撲協会は「無為無策」「理念なし」などと言いたい放題言われてきた。筆者は肩を持つつもりは全くないが、協会は挑発にのることなく、よくガマンしたと思う。

 大相撲は1684年(貞享元年)、江戸深川八幡宮境内で江戸での勧進相撲が許可されたのが制度組織としての始まりといわれる。以来300年以上、根本は変わらずにやってきた。

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