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【小林至教授のスポーツ経営学講義】“日本版NCAA”創設の意義 大学横断かつ競技横断 各学生、各学連の諸問題を集約解決へ (2/2ページ)

 検討を重ねるに従い、20万人を超えるとみられる大学運動部員が組織化されることにより、生じる多種多様な商業的価値は勿論のこと、いまそこにある危機も多々浮き彫りになった。

 たとえば、多くの運動部や競技団体(学連)は、任意団体であるために、銀行口座も開けなければ、契約の当事者にもなれない。その結果、部長やマネジャーなどの個人名で運用している。事故や負傷、不祥事などの際の責任の所在もはっきりしない。部員の保険への加入状況も、聞いてみなければ分からない。

 学業についても、授業に行かないことが体育会学生のある種の誇りだった時代はとうに終わり、出席が厳しく管理される。財政的理由から、試合を平日の昼間に行わざるを得ないことから生じる運動部学生の悩みは深刻だ。

 こうした各大学、各学生、各学連に留まっていた諸問題も、プラットフォームができれば、そこに情報が集約され、これまでにない規模と英知をもって解決できることになる。そんな大学横断的かつ競技横断的な新組織は、今夏には設立準備委員会が設置され、来年の3月をめどに発足となる予定である。(元ロッテ投手、江戸川大学教授・小林至)

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