記事詳細

【福島良一 メジャーの旅】大谷も「ストラスバーグの二の舞い」演じてしまうのか… 同世代、剛速球、デビュー直後の故障

 全米と日本中に衝撃を与えたエンゼルス大谷翔平投手の右肘靱帯損傷。それで真っ先に思い出すのが、ナショナルズの剛腕スティーブン・ストラスバーグ(29)だ。

 2008年北京五輪にアマチュアから唯一米国代表入りし、翌09年ナショナルズにドラフト全体1位で入団。ドラフト史上最高の“金の卵”と称され、それに見合う史上最高額の4年1510万ドル(約13億6000万円)で契約した。

 10年6月8日、本拠地で超満員の大観衆が見守る中、メジャー初登板。いきなり100マイル(約161キロ)以上の剛速球で奪三振ショーを繰り広げ、最初の試合で14奪三振無四球と史上初の快挙。球史に残る衝撃的なデビューを飾った。

 その後も最初の4先発で合計41奪三振と最多記録更新。新人ながらリーグトップの奪三振率を誇るなど、その勢いは止まらず。だが、7月に右肩の張りで故障者リスト入り。8月に復帰後も制球に苦しみ、自己最多の6失点でKOされた。

 そして、8月21日のフィリーズ戦で右前腕に痛みを訴え降板。検査の結果、靱帯断裂が見つかり、トミー・ジョン手術といわれる再建手術に踏み切った。球団は1試合の球数制限など細心の注意を払ってきただけに、衝撃が大きかった。

 若きエース中心にチーム作りを行い、彼が先発した試合はどれも超満員だっただけに人気面にも大きな影響を与えた。また、敵地でも人々が球場に殺到し、前代未聞のピッチングに期待が一層膨れ上がっただけに、球界全体にも痛手だった。

 ストラスバーグと大谷には22-23歳という年齢、160キロ級の剛速球、早い段階でのメジャー昇格、球団が起用法に関して最善を尽くしたにもかかわらずデビューからわずか2カ月余りで右肘を故障するなど、非常に似通った点がある。

 彼に匹敵するほどの衝撃的デビューを飾った大谷も、ストラスバーグの二の舞いを演じてしまうのだろうか?(大リーグ評論家・福島良一)