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新大関で1勝の栃ノ心、課題は「心」 大相撲名古屋場所

 ■名古屋場所 初日=8日、ドルフィンズアリーナ

 栃ノ心は相四つの勢を相手に、立ち合いすぐ右を差すと、相手の右を殺して、おっつけながら左上手も取った。あとは万全の寄り。新大関とはいえ、もう何場所も大関で取っているような風格さえ漂わせていた。

 「いつもよりドキドキはしたよ。でも落ち着いていけた。気合? 入らないわけないよ」と新大関の土俵をふりかえる。

 今場所も横綱稀勢の里は最後まで出るのかはっきりせず、出稽古先で白鵬とばったり合って稽古すると「目がさめた」と、出場をにおわせたものの結局休場した。

 稀勢の里のおかげで、他の力士たちの場所前の動向がほとんど伝わらないのが最近の傾向だ。今場所はさらにサッカーW杯の洪水のような報道に埋没し、新大関として一挙手一投足が伝えられてもいいはずの栃ノ心も存在感はさっぱりだった。

 「でもね、マスコミには追いかけ回されるより、ほっといてくれた方が稽古に集中できるから」とある親方は言う。

 稽古も万全で「(先場所痛めていた右の)手首はよくなったし、あとは気持ちだけ」と場所前に話していた。

 初日前日の7日には、大関として初めて土俵祭に出席した。会場の正面には力士たちの願いが込められた短冊が飾られ、栃ノ心は「優勝できますように」と決意を書いた。ただ「優」の中にある「心」が抜けていたのはご愛きょうで、本人は笑い飛ばしたが、どうやら一番の課題は「心」だったのかもしれない。

 平成18年夏場所の白鵬以来となる新大関優勝へ、期待は否が応でもふくらんでいく。

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