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【小林至教授のスポーツ経営学講義】ZOZO前澤氏の球界参入を阻む「保守の壁」 買収も新球団設立も困難か? (1/2ページ)

 プロ野球球団の保有が会社のブランド力を高めることに絶大な威力を発揮することは、良く知られている。古くはロッテやオリックス、最近ではソフトバンク、楽天、DeNA。いずれもプロ野球への参入が、その後の飛躍の契機になった。

 新進気鋭の経営者である前澤友作氏が日本野球機構(NPB)への参入希望を表明したことは、そのことを改めて世に知らしめた。野球業界にとっては喜ばしいことだろう。また、一代で一兆円企業を築いた経営手法で、プロ野球ビジネスに新風を吹き込んでくれることに期待したいファンも多いことだろう。

 しかし、実際に参入するとすれば、方法は既存球団の買収、もしくは新球団を立ち上げるしかなく、どちらも困難で、なんとももどかしい。

 まず、既存球団の買収となると、売る意思のある相手の存在が大前提となるが、現在の12球団を見渡しても、私の知る限り、そういう意図を示している球団はない。さらに日本の場合は、親会社の経営難やチームの絶望的な低迷や不人気などが背景だった歴史ともあいまって、世間から「身売り」などというネガティブな捉えられ方をされがちで、そのことがより売却を困難にしている。

 前澤社長がファンであると公言し、本拠地球場の命名権を購入している千葉ロッテにしても、確かに12球団の中では観客動員、チーム成績ともにやや低迷しており、改善の余地は少なからずあるが、ロッテはグループ売り上げ6兆円を超える世界的大企業であり、パ・リーグ最古参の親会社として、良い時も悪い時も球界を支えてきた自負があるだろう。

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