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「タイブレーク」導入で甲子園の新伝説は生まれるか… 佐久長聖が“歴史的勝利”も監督「難しいというのが率直な感想」 (1/3ページ)

 ついに“その時”がやってきた。第100回全国高校野球選手権大会第2日(6日=甲子園)の第4試合・旭川大高(北北海道)-佐久長聖(長野)は延長13回から、春夏を通じ甲子園で初めてタイブレークが適用された。試合は佐久長聖が14回の末、5-4で勝利。導入の是非や方式をめぐって大論争が起き、反対の声も根強いが、甲子園に新たな歴史が刻まれることになった。このタイブレークで聖地に新しい伝説は生まれるか-。

 「タイブレークは難しいというのが率直な感想です。攻撃ならバントか強攻か、引っ張りか逆方向かと選択肢が多い。強攻ならビッグイニングが期待できますが、1点だけでも先行した方がいいのか。考える時間はあっという間になくなりました」

 先攻の佐久長聖・藤原弘介監督(44)はこう打ち明けた。

 選手の体力的な負担軽減のため、延長13回以降、各イニングの攻撃を無死一、二塁から始めるタイブレーク。今春の選抜大会から導入されたが、6試合あった延長戦はいずれも12回までに決着し、適用されていなかった。

 佐久長聖の選手たちは練習試合を含めて経験がなく、それどころか「練習もしていなかった」(藤原監督)。それでも14回表に二ゴロの間に挙げた1点を守り切り、歴史的勝利を収めた。

 タイブレークの導入によって早期決着の可能性が高まり、2006年夏の決勝で斎藤佑樹(現日本ハム)と田中将大(現ヤンキース)が投げ合い、延長15回引き分け再試合となった早実-駒大苫小牧のような“死闘”はありえなくなった。

 準々決勝で延長17回をひとりで投げ抜いて完投勝利を挙げ、翌日の準決勝でもリリーフ登板、揚げ句決勝でノーヒットノーランを達成して優勝した1998年の横浜・松坂大輔(現中日)のような“怪物”が生まれることも、もうない。

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