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J1連覇の川崎、来季はビッグクラブへの転換期? 今オフは優勝賞金で“ポスト憲剛”探し

 明治安田生命J1リーグで川崎が10日、史上5クラブ目のリーグ戦連覇を達成した。元日本代表でチームの精神的支柱、MF中村憲剛(38)は「今シーズンは苦しかった。去年とは別もの」と連覇の味をかみしめた。

 しかし酔いしれてばかりはいられない。今季の優勝の要因は、中村が好不調の波がなくフルシーズン好調を維持していたことだが、年齢的に衰えも忍び寄っている。川崎をここまでにした大功労者ではあるが、“ポスト中村”はここ数年、解決されない懸案事項となっている。

 日本代表の常連になったMF大島僚太(25)がいるが、毎年オフには欧州移籍の有力候補にあがり、「来季はフロンターレにはいない可能性が高いと聞いた」(元日本代表OB)。

 川崎の強みは、今季リーグ戦32試合で26という失点の少なさだった。エースと呼ばれるストライカーは日本代表FW小林悠(31)ぐらいだが、故障が多い。出場が決まったアジアチャンピオンズリーグで好成績を収めるためにも「補強」が不可欠になる。

 昨年の総額22億円といわれた優勝賞金は、クラブハウスの食堂の新設、チームバスの新車購入などにあてられ、大枚をはたいてポドルスキ、イニエスタらを獲得している神戸のような大型補強には、一切見向きもしない方針を貫いている。

 今オフこそ、中村の後釜とエースストライカーの獲得が急務なのではないか。一歩間違えば、J1連覇を経験しながら、いまやJ2常連となったV川崎(現東京V)のようになりかねない。川崎にとってはビッグクラブになれるかどうか、分岐点のオフになる。(夕刊フジ編集委員・久保武司)