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【神谷光男 スポーツ随想】感情のおもむくままに、平手打ちや蹴りが… 元プロの野球部監督、暴行発覚の衝撃 (1/2ページ)

 「足を踏ん張れ! 歯を食いしばれ!」。昔の軍隊はそう予告して往復ビンタを食らわしたという。殴られる方には、それなりの備えがあり慣れてもいたから、あまり大けがにはつながらなかったらしい。

 テレビでたびたび動画が流れた名古屋経済大高蔵高(名古屋市瑞穂区)硬式野球部の酒井弘樹監督(47)による体罰は予告なしに平手打ちや、蹴りが飛んだ。

 感情のおもむくままに手足が出てくる感じで、軍隊顔負けの支離滅裂な暴力に見えた。1、2年の部員12人が被害にあい、3人が頬が腫れるなどのけがを負った。

 2012年には大阪の市立高校バスケットボール部の監督による理不尽極まりない体罰で、キャプテンが自殺に追い込まれた。この事件をきっかけに文科省は指導と体罰の線引きを明確にして、体罰根絶への取り組みを強化した。

 とはいっても日本のスポーツ界に骨の髄まで染みこんだ体質が通達程度では無くならないことを、動画がはっきり物語っていた。

 しかも、この監督は1993年にドラフト1位で近鉄に入団し通算21勝した元プロの投手と聞いてよけい驚く。登校時に携帯を学校に預けるルールを守らない部員が多く腹を立てたというが、それだけで殴る蹴るは異常というほかない。

 酒井監督は2002年に引退後、母校の大学に入り直して国語の教員免許を取得し、09年に同好会として発足した野球部を一から育てた。

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