記事詳細

“元貴乃花の弟子”の宿命か…貴景勝の大関取りに高いハードル 次場所昇進の機運高まらず (1/3ページ)

 ■千秋楽=25日、福岡国際センター

 今年の大相撲は良くも悪くも、貴に始まり、貴に終わった。九州場所は小結貴景勝(22)が13勝2敗で初優勝。入門から26場所は史上4位タイの速さ。22歳3カ月での初制覇は年6場所制となった1958年以降の初土俵では6番目の若さだ。先場所後に師匠の元貴乃花親方(46)が退職し、所属部屋が消滅。千賀ノ浦部屋に移籍し最初の場所で初優勝となったが、これも“貴乃花イズム”があればこそ。一方、来年初場所(1月9日初日=両国国技館)では大関取りが期待されるが、ここでは逆に元貴乃花親方の弟子であることが足かせとなりそうなのだ。(塚沢健太郎)

 「笑顔でお願いします」。賜杯を抱いての記念撮影で、カメラマンからとリクエストされても、貴景勝が表情を崩すことはなかった。

 父の佐藤一哉さん(57)は「私の知っている息子はテンション高め。私も喜怒哀楽が激しい。感情を表に出さないのは、育てていただいた貴乃花親方の考えを受け継いでいる」と証言。晴れ舞台でも元師匠の教えを守ったわけだ。

 もっとも、厳しい指導で知られた貴乃花部屋の稽古に耐えうる素地をつくったのは、先代貴ノ花(元大関)のファンで極真空手をやっていた一哉さんだった。小4から相撲を始めた貴景勝に、今どきありえないようなスパルタ教育を施した。

 「侍は感情を表に出さない。勝ってヘラヘラ喜んでいたり、負けて悔し泣きしたら、ぶん殴りました」

 「立ち合いで少し変化して勝ったときは、激怒して回し蹴りをしたら5メートルぐらい吹っ飛んで…。あのときは、やりすぎたと思いました」

 一哉さんの口からは、仰天エピソードが続々と飛び出す。それでも「(貴景勝は)メンタルは本当に強いと思う。『参った』とか『もう嫌だ』とか1回も言ったことがない」という。

関連ニュース