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【西本忠成 トラとら虎】ノムさんが憂う矢野監督の性格「阪神には星野のような怖い監督が合う。その点アイツは…」

 阪神の元監督、野村克也氏(83)が矢野耀大監督(50)の前途を案じている。年末に関西地区で放送された民放のテレビ番組の中で、「矢野は性格がおとなしいから心配や。何かと問題の多い阪神で大丈夫かと気にかけている」と打ち明けた。

 矢野監督は昨秋に就任挨拶のため東京の野村宅を訪れており、師弟の絆は深まった。野村氏が教え子を気にかける背景には、阪神監督時代の苦い体験がある。1999年の就任早々、「ノムラの考え」と題したバイブルをナインに配布したが、効果なし。屈辱の3年連続最下位に沈んだ。「できるなら俺の球歴から消したい」と漏らしたほどで、自分の野球は阪神には合わないと結論づけた。後任に推薦した星野仙一監督が2003年に優勝を果たした。

 「阪神には星野のような怖い監督が合う。人気にあぐらをかいた選手を殴ってでも引っ張っていく指揮官が向いている。矢野も俺と一緒で星野タイプではない。がんばってほしいが心配や」

 気がかりな点を指摘する一方、野村氏が期待するのは自身と同じ捕手出身であるところ。99年ごろの阪神の捕手は山田、矢野、定詰、中谷らで競っていたが、矢野に目をつけ正捕手に育てあげた自負がある。

 「過去の日本一監督に捕手出身者が多いのは当然。常に全体を見渡し、先を読むことを求められるポジション。まさに監督の分身だから」が持論だ。教え子の捕手ではヤクルトの古田敦也が監督を経験したが、わずか2年で挫折。2人目の矢野監督はどこまで期待に応えられるか。(スポーツライター・西本忠成)

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