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【編集局から】それくらいのことでも…プロ野球選手の体はデリケート?

 プロ野球・中日の松坂大輔投手(38)がファンとタッチを交わした際に右腕を引っ張られ、右肩に炎症を起こしてチームから離脱しました。

 「それくらいのことで?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、プロ野球選手(特に投手)の体、感覚は実にデリケートです。

 古い話ですが、1990年代終盤、私が担当していた日本ハムファイターズ(当時の本拠地は東京ドーム。北海道移転前でした)のファン感謝デーで、ある若手投手が紅白戦登板を急きょ回避。聞けば、スタンドのファンを巻き込んで直前に行われた「借り物競走」で、「赤ちゃん」を借り数十分間抱っこしていたら、利き腕の右肘に違和感が発生したとのこと。

 「そんなことが起こりうるのか」という驚きもありましたが、当時の上田利治監督(故人)が「アイツはプロとして自覚に欠ける」と激怒した、その剣幕にもビックリしました。

 「俺は箸より重い物を持ったことがない」は、歴代最多の通算400勝を誇る金田正一氏の名セリフ。実際、プロの投手で、カバンのひもを利き腕の方の肩にかける者は皆無です。いまどきの若手のことは知りませんが、かつては「俺は瓶のフタはもちろん、マヨネーズのふたも開けない。絶対に肘を痛めないとは限らない行為だから」と真顔で言う投手が多かったのです。(運動部・宮脇広久)