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巨人・陽岱鋼の“難しい立場” 「沖縄戦」台湾出身戦没者に献花 台湾メディア「政治に絡めて報じられないか心配」 (1/2ページ)

 沖縄県那覇市で春季キャンプ中の巨人の恒例行事、平和祈念公園(糸満市)訪問に今回初めて、外国籍選手の陽岱鋼外野手(32)=台湾出身=が参加した。

 練習休養日の18日、陽は広島から新加入の丸とともに県南部の同公園を訪れ、18万人余が眠る国立沖縄戦没者墓苑で献花。続いて都道府県ごとの慰霊塔に分かれ、千葉出身の丸は「房総の塔」に、陽は3年前にできたばかりの「台湾之塔」にそれぞれ花をささげた。

 陽を出迎えた日本台湾平和基金会の西田健次郎理事長は「本当にありがたい。台湾の英霊の方々も、陽選手の日本での活躍を応援してくれるはず」と感謝。日本統治下で日本兵として出征し沖縄で犠牲になった外国人のうち、韓国人には1975年に慰霊塔が建てられたが、台湾出身者をまつる塔はなかったため、同会などが寄付を募り2016年に完成した。西田氏は「本来なら厚労省が建てるべきもの」と話すが、72年に国交正常化した日中関係への配慮から国が主導するわけにもいかなかった。建立にあたっても、さまざまな方面から物言いがついたという。

 「台湾之塔」の揮毫は台湾元首の蔡英文総統。李登輝元総統の揮毫による石碑も昨年、新たに建てられ、95歳の李氏自ら除幕式に出席した。2人とも自国では中国本土からの独立派と目される。そのせいか、台湾4大紙の中でも親中的とされる中国時報は「台湾之塔にネット民から日本軍国主義礼賛との疑念」などと批判的に報じている。

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