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【小林至教授のスポーツ経営学講義】史上初!カイラー・マレーをMLBとNFLが1巡目指名 スポーツの二刀流、三刀流は日本でこそ定着させるべき (1/2ページ)

 昨夏にMLB(米大リーグ)のオークランド・アスレチックスからドラフト1巡目(全体9位)指名を受けていたオクラホマ大学のカイラー・マレーが、先週開かれたアメリカンフットボールのNFLドラフトにおいても1巡目、それもいの一番でカージナルスから指名を受けた。

 MLBとNFL両リーグから1巡目指名を受けたのは史上初で、米国はこの話題で持ちきりだ。もっとも、話題が拡散している要因のひとつには、トランプ大統領が、黒人のマレーではなく、全体2位指名を受けた、人種差別的な発言で物議を醸したこともある白人選手をたたえるツイートをしたゆえの場外乱闘の側面もあるのだが。

 マレーは身長175センチ。NFLのQBとしては背が低過ぎるというのが定説で、昨年アスレチックスから指名を受けた際は、本人もMLBをキャリアの中心に据える方向性を打ち出していた。しかし最後のシーズンで大活躍し、ついには最優秀賞(ハイズマン賞)に選出されて、風向きが変わった。

 だったらボー・ジャクソンのように二刀流(デュアル・スポーツ・アスリート)でやればいいじゃないか、と思う向きもあるかもしれないが、それは昔話である。高度化、専門化が進むプロスポーツの世界でデュアルを貫くのは極めて困難だし、土台、高年俸となったスター選手にケガをされてはたまらないから所属チームが許さない。複数のプロスポーツリーグで同時に活躍したのは、ディオン・サンダースが最後だろう。サンダースは同じ年にMLBの試合で本塁打を放ち、NFLの試合でタッチダウンを決めるなど、1990年代を通じて両立した。

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