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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】常に動き背後を突く! 私のイチオシ、横浜FW仲川輝人

 声を大にして言いたい。私のイチオシ選手を発信させてください。

 J1横浜のFW仲川輝人(27)です。日本代表歴もなく、新進気鋭の若手というわけでもない。みなさんにとって、顔と名前が一致しない選手かもしれません。

 さて、残り2試合となったJ1で今、どこが首位がご存じですか。はい、私の古巣でもある横浜F・マリノス(勝ち点64)です。2位FC東京との勝ち点差はわずか1、3位鹿島(勝ち点60)まで優勝の可能性が残されていますが、横浜は24節(8月24日)以来なんと9試合負けなし。その原動力の一人が仲川なのです。

 彼は今J1屈指の、お金を払って見るに値する選手です。何がいいかというと、常に動いている、常に走っていること。やみくもに動いているわけではありません。必ずといっていいほど相手DFの背後を突くのです。

 よく聞きませんか? 日本人選手は足元の技術が高いって。もちろんそれはそれで大切なテクニックなのですが、仲川の場合は、常に相手DFのウイークポイントである“背後”を突く。DFにとっては、足元でボールを回される分には対応しやすい。

 いつの間にか背後を突かれることほど、いやらしい、やりにくいことはありません。今のJリーガーにはいないタイプのFWです。過去の選手で誰に近いかというと…俺かな?(笑)。

 そして今季の横浜には、DFの背後を突いた仲川に、きちんとパスを出してくれる選手がいます。それは練習もありますが、仲川がパスの出し手に信頼されているからにほかなりません。チームの誰もが「あいつ(仲川)に出せばゴールを決めてくれる」と思っているのです。今季14ゴール(32節終了時点)の仲川は得点王争いで、同僚のジュニオールにわずか1差の2位。みなさん、この選手を覚えておいてくださいね。 (元J1横浜監督・水沼貴史)