記事詳細

【勝者のワザ】「アーノルド・パーマー招待」優勝 ティレル・ハットン インパクト重視で生まれる強弾道ショット 腕を“止める”意識を

 ティレル・ハットンは、欧州ツアーを主戦場にしてきた28歳の英国選手。ブルックス・ケプカの背をちょっとだけ低くしたような体格で、筋肉の鎧を身にまとったマッチョマンである。シャツの袖が、はち切れそうなほどの太い腕で抑えのきいた力強く、正確なショットを打ち出す。

 そのスイングはコンパクトで、ボールを打ち抜いたらフィニッシュまで振り回すことがない。

 タイガー・ウッズが得意技にしているノックダウンショットとは異なるが、腕力でクラブヘッドの動きをしっかりとコントロールする。鍛え抜かれた体の持ち主でなければ、真似できないスイングではある。

 一般のアマチュアゴルファーが参考にすべきは、ハットンのスイングがインパクト重視であるところだろう。この打ち方は、パンチショットと共通する。

 ポイントは、体の動き(ターン動作)を小さくして、腕をインパクトに向けて速く振り出すところにある。それでは、手打ちではないのか…そんな疑問が浮かぶかもしれない。そして、その疑問は間違っていない。

 ただし、ただ腕での振りで打つだけでは、強い弾道のショットは生まれない。ここでは、欠かすことのできない動きが加わる。それは、インパクトに向かって速く振った腕を、インパクトで止めるようにすること。

 その方法は、グリップを強く握りしめることだ。実際には、腕もクラブヘッドも止まるものではないが、大切なのは、止める意識でグリップを瞬間的に強く握りしめることなのだ。非力なゴルファーでも、自分でできる範囲でやってみよう。

 練習場に足を運ぶ機会があれば、スリークオーターのトップからのパンチショットを徹底するといい。実は、動いているものを止めようとすると、腹筋や、下半身まで無意識に使うようになる。

 練習を続けているうちにショットが力強くなり、確実にミート率も向上するようになる。

 ■ティレル・ハットン(Tyrrell Hatton) 1991年10月14日生まれ。英国マーロウ出身。3歳から競技を始め、2011年にプロ転向。16年「アルフレッド・ダンヒル リンクス選手権」で欧州ツアー初優勝し、17年に連覇。18年ライダーカップ出場。2020年「アーノルド・パーマー招待」で米ツアー初優勝。趣味は車、映画、読書。サッカーはリバプールのファン。173センチ73キロ。

関連ニュース