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Jリーグ開幕見通し立たず…クラブ側が新型コロナ“善後策”を直訴! パイプ役の人材不足も影響

 新型コロナウイルス問題で公式戦開幕の見通しが立たないJリーグに対し、クラブ側が善後策を“直訴”する。

 JリーグはJ3から段階的に再開する準備を進めていたが、J1神戸など3クラブで感染者が発覚。直後の3日に緊急実行委員会で村井満チェアマン(60)は「白紙に戻す」ことを決めた。

 感染症の専門家は「今の日本の状況では5月の終わりであれば何とかなるのでは」(愛知医科大・三鴨廣繁氏)と提言。村井チェアマンは再開に向けたクラブ側との合意事項を、「1カ月以上、後ろにずらす」ことも決めた。

 再開目標がまたも仕切り直し。これまでチェアマンからトップダウンの指示を仰いできたクラブ側も、出口が見えない難局の打開へ、“現場の声”を突きつける動きだ。

 クラブ側が最大の懸念点としているのは、再開後に感染者が出た場合。Jリーグでは「トップチームで感染者が出たときには、ユース(若手)選手から昇格させる形で試合を運営していく」方針を示してきたが、J1の複数クラブが“待った”をかける。「いま感染者が出たら、濃厚接触者の洗い出しやクラブ施設の消毒などで、少なくとも2週間は動けない。にもかかわらず、試合を続けろといわれても…。それはできない」という意見はもっともだ。

 もうひとつが観戦席の間引き問題だ。Jリーグでは感染症対策として、「再開して2カ月を目安に、アウェー席は設けない。指定席は前後左右を空けることを想定し、収容率50%以下を目指す」としたが、いまだ結論が出ていない。Jクラブ関係者は「アウェー席を設けないといっても、指定席でアウェーのサポーターがチケットを買いたいといったら拒否できない」と疑問をぶつける。

 陣頭指揮をとる村井チェアマンは、コロナ問題で強いリーダーシップを発揮。ただ、Jクラブに身を置いた経験はない。Jリーグにもクラブ側とのパイプ役になるべき人材が不足している。リーグ再開の早期実現へ、今こそ現場が生の声を届けるときだろう。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

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