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【西本忠成 トラとら虎】阪神、ハラハラドキドキの自主練習 首脳陣「選手信じる」もホンネは?

 阪神がコロナ禍のなかで再開した自主練習には、徹底した感染防止策が取られている。

 まず1軍=甲子園、2軍=鳴尾浜と分けたうえ、それぞれの投手、野手を2組ずつ(各組約15人前後)に分散。これをさらに午前、と午後に練習時間を振り分けるといった念の入れようだ。

 練習に参加した選手への通達も厳しい。(1)選手同士やスタッフは1・5メートル以内の接近禁止(2)各練習に選手は2メートル以上間隔を空ける(3)風呂、シャワーの使用禁止(4)練習行き帰りの外食、会食禁止など。つまり、「3密」をグラウンドでも守り抜こうというわけだ。

 背景に藤浪投手ら球界初の感染者を出した責任と負い目がある。「もし、自主練習の最中に新たな感染者が出るようだと球団は立場がない。選手の要望で練習施設は開放したものの、リスクは伴う。感染予防に躍起になるのは当然」と球団OBは見ている。

 この自主練習に矢野監督ら首脳陣の参加は見送られた。指導する側にすれば、選手を常に監視下に置きたいのはやまやまだが、選手と接触できない以上、感染防止が最優先と球団側がブレーキをかけた。

 矢野監督は「これまでも選手にはやらされるのではなく、自分がどうやるかの大事さを伝えてきた。心配していない」と、選手への信頼を強調するが、本音はどうか。福留、糸井、藤川らベテランはともかく、高橋、青柳、大山、高山ら期待の中堅組の動向は気が気でないだろう。

 予定されている全体練習の再開は5月7日。それまでハラハラドキドキの自主練習は、チームの成熟度を計る絶好の機会でもある。(スポーツライター・西本忠成)

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