記事詳細

【西本忠成 トラとら虎】ボーアは「4番候補」のままで終わるのか 自主練習に参加できない首脳陣イライラ

 阪神の矢野監督ら首脳陣はコロナウイルス感染防止のため、球団から自主練習に参加するのを止められている。自宅待機は1カ月を超え、監視下から外れた選手たちへの思いが深まるのは当然だろう。コーチのひとりは「放っておいても心配ない選手もいるが、逆の選手もいる。特に結果を出していない選手は気がかり」と悩みを打ち明ける。

 なかでも不安が募るのは4番候補のジャスティン・ボーア内野手(31)=前エンゼルス=。最後の実戦となった3月25日、対DeNA戦後の矢野監督のコメントがそれを象徴している。「いつになれば打球が上がるんや。そろそろ(打つだろう)のままで終わるとは…。そりゃ心配なことは心配」。打線の核と期待した助っ人の不振に苛立ちは隠せなかった。

 無理もない。全て4番で起用した15試合で本塁打はゼロ。打率も・189(37打数7安打)と低い。しかも長打は1本もない。いくら調整段階とはいえ、一番見たい一発を反故にされては疑心暗鬼にもなる。

 阪神OBからは失望に近い声が聞こえてきた。「外国人はボーア、サンズ、マルテと3人いるけど、マルテ以外は期待薄」、「外国人野手には打ってくれればラッキーくらいのイメージしかない」、「ボーアの打撃フォームで気になるのは体重移動が早いところ。間が取れないからタイミングを外されやすい」と散々な評価である。

 これまでメジャー92発のプライドを尊重し、黙視してきた井上打撃コーチは、全体練習が再開されれば指導に乗り出す予定だが、素直に聞く耳を持つかどうか。コロナ禍で開幕が遅れ、一番助かっているのは、いまだ正体不明で、4番候補のままのボーアかもしれない。(スポーツライター・西本忠成)

関連ニュース