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【西本忠成 トラとら虎】開幕スタメンはどっち? マルテと大山の三塁争いに注目

 6月2日から始まる各球団の練習試合。阪神で注目されるのは大山悠輔(25)、ジェフリー・マルテ(28)両内野手の三塁争いだろう。球団ОBは「現状では甲乙つけがたい。首脳陣は練習試合の内容と結果で、開幕スタメンを決めるしかない」と見る。

 確かに2人の勝負はまだ決着がついていない。マルテがキャンプの実戦で2ホーマーを放ちリードすれば、大山も負けじとオープン戦で打率3割台。ピタリと並んだところで、レースはコロナ禍のため中断した。球団幹部は「2人とも成長してレベルの高い競争」と目を細める。

 もっとも、こんな争いの火種をまいたのは当事者の大山だ。昨年、4番に抜擢されたものの、荷が重く大事な場面でモロさが目立った。打率・258、14本塁打。この不成績がメジャー通算92発のジャスティン・ボーア内野手(前エンゼルス)の獲得に走らせた。

 ただ、ボーアは一塁しか守れない。マルテは昨年こそ一塁だが、元々三塁が本職である。それなら大山のお尻に火をつける意味でもマルテと競わせるのが得策となった。

 下手すれば控えの危機感はマルテも変わらない。ボーアの他に、韓国球界の昨年の打点王、ジェリー・サンズ外野手(元ホワイトソックス)が新たに加わり、外国人枠の争いは激しい。今年、母国ドミニカから専属トレーナーを呼び寄せたあたりも、勝負の年への意気込みだろう。

 「自分のポイントまで我慢して打てるようになってきた」と大山が自信ありげなら、マルテも「日本の投手に慣れて納得のいくスイングができている」と負けてはいない。間もなく最後の12番(試合)勝負が始まる。(スポーツライター・西本忠成)

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