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【神谷光男 スポーツ随想】陸上日本選手権の新潟開催に疑問符 新国立は何のために建てられたのか (1/2ページ)

 コロナ禍とはいえ、陸上日本選手権は五輪前年の大会としては、あまりにも寂しかった。

 NHKでゴールデンタイムに生中継された第2日(2日)の男子100メートル決勝は、桐生祥秀(日本生命)がケンブリッジ飛鳥(ナイキ)に100分の1秒差で競り勝ち、6年ぶりに優勝。しかし「タイムは速くなかった」と本人がいうように、NHKが何日も前から前景気をあおった割にはいたって平凡な10秒27に終わった。気温20度前後と肌寒く向かい風0・2メートルと、筋肉が敏感に反応するスプリンターにとっては難しいコンディションだけに、期待された9秒台はほど遠かった。

 例年、6月に開かれる大会が大幅に順延されたうえ、今回は世界大会に直結していないため、選手はモチベーションを上げにくかったろう。しかも会場の新潟・デンカビッグスワンスタジアムは収容人員4万2300人に対し、観客は新潟県在住者限定で上限1日2000人。バックスタンドはほぼ無人で寂しい限りだった。「テレビで見ていたけど、てっきり新国立競技場でやっているもんだと思っていた。途中で新潟と知ったが、なんで新国立でやらないのか不思議で仕方なかった」と知人は笑った。

 今回の日本選手権は当初6月25日から4日間、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる予定だった。しかし、コロナ禍で10月に延期のうえ新潟開催となり、男女5000メートル、1万メートルなど長距離種目は12月に分離して長居で開くことになった。

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